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2009.02.28 *Sat

「ちんちん千鳥のなく声は」 山口 仲美 の続き(2)

グリムス:リサイクル
2/25記事の続き。
残しておきたい、感想まじりの要約です。
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☆ウグイス

・清少納言がこう書いているそうだ。

 「竹林も近くにあり、ちょうどいい梅の木もある皇居で鳴かずに、みすぼらしい家の
 梅の木などで、はなばなしく鳴いているのはどうかと思うわ」


 「夜鳴かないのも、眠たがりや」

 言いがかり(^^)

☆ヌエ(鵺)

 真女神転生にも出てきたなぁ。想像上の妖鳥だと思ってましたよ、もちろん。
 だが、ヌエは本当にいる。
 そして怪鳥扱いされたのは、鎌倉・室町時代らしい。
 奈良時代には万葉集で「ぬえこ鳥」と呼ばれるほど親しまれている。
  ※「こ」は人名や動物名につけて用いられる愛称。親しみを込めている。

 そして、ヌエとはどの鳥か?それは、トラツグミ。
 トラツグミは、ものさびしく、細々と、涙をさそうような声で鳴く。
 「ヒー」と一声鳴くととぎれ、また「ヒョー」と鳴く。
 奈良時代の人にとっては、己の悲痛な気持ちを託したくなるような鳥だった。

 それが平安時代になると、貴族達の社会で不吉な鳥とされてしまった。
 平安貴族達は、ヌエの声を聞くと、占い師を呼んで凶兆の意味を問い、
 避難したりした。
 また、ヌエの声を聞いたら、即座に呪文を唱えた。

 藤原頼長の「台記(たいき)」1144年6月18日の日記には、
  午前3時頃にヌエの声を聞いたので、翌日に占い師を呼んで占わせたら
  「火事と口論の前兆だから慎むように」と言われた。避難すべきか聞くと
  「今は場所を変えてはならない」と言われた。今年は方々でこの鳥が鳴く
  そうで、占い師は「今日、鵺のことを占った人は7人になる」と言った
 と記されている。

 藤原忠実の「殿暦(でんりゃく)」1115年6月25日の日記には、
  法皇が土佐守藤原能仲邸にいらっしゃるとき、ヌエが鳴いた。法皇は急いで
  鳥羽殿にお渡りになり、それから還御された。
  お供していた私は、院に行って、明日から五日間物忌みをすると申し上げてきた。
 と記されている。

 著者の山口さんによると、6月だからトラツグミがよく鳴くのだそうである(^^ゞ

 さて、なぜヌエがこんなに恐れられたか?
 残念ながらヌエの声そのものをうつす言葉は記録に残っていない。
 おそらく口に出しても、記録してもいけないような凶事を暗示する声だったのだ。
 (「口に出してはイケナイあの人!」みたいですね。わかる人います?)
 
 山口さんによると、「死(シー)」あるいは「火(ヒー)」と聞いたのではないか?
 とのことだ。実際に現代でも、ヌエが鳴くと死人が出るとか火事になるとか
 言い伝えられている地域(愛知県、滋賀県、新潟など)があるそうである。

 さらにヌエにとって不幸なことに、当時の辞書にヌエは「怪鳥」と記されているそうだ。
 中国では夜行性の鳥を怪鳥と言うそうだ。それなのに日本では、怪鳥は「災いを
 もたらす怪しげな鳥」と解されてしまったそうだ。

 鎌倉時代にはヌエのもたらす凶事を防ぐためのお祭りまで催された。

 平家物語には、頼政が化け物を退治した話が「鵺」の段に載っている。
 怪物は、頭は猿、むくろは狸、尾は蛇、手足は虎の姿なり。なく声鵺にぞ似たりける。
 と描写されている。
 ここでこの化け物はヌエとは言われていない。声がヌエに似ていると記されている。

 「源平盛衰記」にも頼政の怪物退治の話が出てくる。
 ここでも最初は「頭は猿、背は虎、尾は狐、足は狸、音は鵺」と書かれている。
 それなのに同じ本のその後の記述では、「頼政は、深夜の鵺を射る」となってしまっている。
 途中から、怪物にヌエという名がつけられてしまっているのだ。

 現在でもトラツグミのことを「ヌエ」「ヌエドリ」と昔ながらの名前で呼んでいる地方もあるそうだ。

 ※ちなみにヌエの声を聞いたときに唱える呪文は
  よみつとり わが垣もとに 鳴きつとり 人みな聞きつ ゆくたまもあらじ
  
  わたしの家の垣根に鳴いている黄泉の鳥よ。おまえの声は、私ひとりが聞いたのなら
  いざ知らず、皆が聞いているのだよ。だから、あの世に行く魂もあるまい



☆フクロウ

 時代を遡ると、フクロウのイメージはそうとう悪い。
 平安前期の「本草和名(ほんぞうわみょう)」では、悪声の鳥と記されている。
 「源氏物語」でも、不気味なから声をあげる鳥と書かれている。

 フクロウは、親を食べてしまう猛悪な鳥と考えられていた。
 平安時代の百科事典「倭名類聚抄(わみょうるいじゆうしょう)」にこう記されている。
 中国の漢字辞書「説文解字」に、フクロウは、父母を食らう不孝鳥であると書かれている。

 平安時代の人々は、中国思想の影響を受けて、そう信じていたらしい。
 その後も江戸時代まで、綿々と受け継がれ、各時代の辞書にフクロウは不孝鳥と記され
 続けている。

 一方で、フクロウに対する良いイメージも、庶民文芸が台頭してきた鎌倉・室町時代頃
 から登場してくる。
 御伽草子の「ふくろふ」には、83歳になってウソに恋したフクロウが、カラスとサギに
 自分の恋心を打ち明ける様子などが描写されている。
 フクロウは、一途で野暮なお人好しとして書かれている。

 また、同じ御伽草子に、フクロウが「私は天気予報をして”糊をすりおけ”と鳴く」と自慢する
 姿も描かれている。
 フクロウの鳴き声「ホーホー ゴロスケボーコー」の後半部分の聞きなしが、「糊すりおけ」
 だそうだ。この聞きなしは、当時は一般的だったらしく、さまざまな文献に出てくるそうだ。
 
 江戸時代になってもフクロウの天気予報のイメージは変わらず、「糊すりおけ」
 「糊つけほほん」と鳴き、晴れを予告する姿が沢山の文献に描かれている。
 小林一茶も
   秋寒し 鳥も糊つけ ほほんかな
 と歌っている。

 江戸時代には他にもいろいろな聞きなしがみられるそうで、

 夜明けなば巣をつくろう
  ・・・口に言うばかりで実行の伴わないナマケモノを意味する言葉に昇格していく。
    「ふくろふの宵だくみ」という諺(計画ばかり立派で実行しないこと)もある。

 この月とっくおう(取っ食おう)
  ・・・今月とって食うぞ。薩摩の聞きなしで、鹿児島県では現在でもフクロウのことを
    「とっくおどり」と呼ぶそうだ。
    ちなみに、熊本や大分では、「コーゾー、ハナクソ・クーカァー」という聞きなしがあると
    柳田国男が紹介しているそうである。 

 五郎七奉公
  ・・・長くただ奉公すること?

 がある。

 現代でも、志賀直哉の「焚火」に、
  先刻から、小鳥島で梟が鳴いてゐた。「五郎助」と云って、暫く間を措いて、
  「奉公」と鳴く。

 と出てくるそうだ。
 

 ------------------------------
ああ、これだけ書いたけど、まだ他にも書いておきたい鳥が残ってる。
誰も待ってなくても(3)も書くぞ。
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CATEGORY : 本・映画など | THEME : オススメ本!! | GENRE : 本・雑誌

COMMENT

NO TITLE
鳴き声にいちいち脅える人間も、カワイイものよのぉ・・・と思います。
単に鳥は鳴いているだけなのに・・・。

カワセミの鳴き声なんて「笑い声」に似ているらしいから、カワセミが鳴いたら「お、縁起がいい!子が出来るぞ、豊作だぞ」と騒いだのですかね~

鳥とは違いますが、タイではヤモリの鳴き声で占いをします。
何回鳴いたら「今日はハッピー」「今日はアンラッキー」とか。

ケッケッケッケッ

私には単に、小馬鹿にされているようにしか感じませんけどねv-12
2009/03/01(日) 02:01:51 | URL | ラーダ・ドゥーナ #- [Edit
面白い!
ですね~(^o^)
鳥の鳴き声1つにしてもこうして時代を辿っていくと。
2009/03/01(日) 22:27:28 | URL | くらげ #2SSD3uPA [Edit
NO TITLE
【ラーダ・ドゥーナさんへ】

そうですねぇ、そういえば、近所の鶏が朝を告げる声がイヤだったなぁ。
人の叫び声のように、苦しいものに聞こえました。
まだ朝じゃない(夜中の3時頃)のに鳴くのもイヤだったです。

カワセミはきれいだし、最高に人に愛されたかもしれないですね。

ヤモリがそんなに大きな声で鳴くなんて聞いてみたいです。
私、ヤモリだいすきですよ。
ケッケッケなんて、可愛い奴。

【くらげさんへ】

同じ著者が「犬は「びよ」と鳴いていた」という本も出してます。
こっちも面白そうです。
っていうか、きりがないか!
2009/03/02(月) 17:21:41 | URL | ラテモ #K2Rmj1sE [Edit

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    2006/1/28生まれ
ラテ:オキャンな次女ニャン(mix)
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